森博嗣の小説『赤緑黒白』の名言です。
なんか、平和な日曜日。幸せを感じるわぁ
しこさん、毎日平和じゃん
そうでもないんとちがう?
世の中、毎日いたるところで事件や事故が起こってるんよ。
なんか、新聞やテレビのニュースを見てると、
自分がその隙間を縫って奇跡的に生きてるみたいに思えてくるよね。そんな気しん?
でも、ごく一部の人が不運な目に遭ってるだけで大多数の人は生きているわけでしょう?
奇跡的なのは、不運な方だと思うけど。
だって、だからこそ、ニュースになるわけだし、ニュースだなんてものをを見るんだよ
宝くじに当たった人が殺される、見たいなもん?
そう、そんな確率。いや、宝くじの方が確率が低いね
ほんでも、そういう人たちがいてくれるさかい、
私たちの平和が成り立っている、っていう考え方もあるんとちがう?
どういうこと?
うーん、そやから、人柱っていうか、生け贄みたいな感じ
それはちょっと違うんじゃないかな?そこまでいくと宗教っていうか、オカルトだよね
なんで昔の人って、人の命をそうやって粗末にしたんやろ?
うん、たぶん逆だと思うよ
命を粗末にしたくない、という気持ちが、今、しこさんが言ったみたいに、
死んだ人に対する感謝になって、それが、生け贄の思想に発展したんじゃないかな
え、どういうこと?
だからね、誰かがたまたま死んでしまったけど、その後、なんか幸せなことが、みんなに訪れた。
たとえば、工事をしていて、誰かが亡くなったけど、その後、橋とか水路とかが完成して、
みんなの生活が潤った。誰かが病気で死んで、みんな悲になっていったと思うなしんだけど、
そのあと、大漁だったり豊作だったりして、みんなで喜ぶようなことがあった。
そういうときにね、あの人の死が、幸せを呼んだんだって考えようとしたんだ。
死を無駄にしたくないという気持ちが根底にあったからだよね。
それで、そういう考え方が定着したあとでは、
災難を避けるためには、誰かの命を捧げなけくてはならない、という発想になっていったと思うな
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