『太宰治』の名言│おすすめランキングと名言集

人間は決して人間に服従しない、
奴隷でさえ奴隷らしい
卑屈なシッペがえしをするものだ。

はばむ道徳を、
押しのけられませんか?

人間は恋と革命のために
生まれて来たのだ。

おそろしいのはね、
この世の中の、どこかに神がいる、
という事なんです。

人生はチャンスだ。
結婚もチャンスだ。
恋愛もチャンスだ。
としたり顔して教える
苦労人が多いけれども、
私は、そうではないと思う。
私は別段、れいの
唯物論的弁証法に
こびるわけではないが、
少なくとも恋愛は、
チャンスでないと思う。
私はそれを、意志だと思う。

人非人でもいいじゃないの。
私たちは、生きていさえすればいいのよ

男には、不幸だけがあるんです。
いつも恐怖と戦ってばかりいるのです。

わが身にうしろ暗いところが
一つも無くて生きていく事は、
不可能だと思いました。

その日その日を
引きずられて暮しているだけであった。

ここに男がいる。
生れて、死んだ。
一生を、書き損じの原稿を
破ることに使った。

安楽なくらしをしているときは、
絶望の詩を作り、
ひしがれたくらしをしているときは、
生のよろこびを書きつづる。

よそう。おのれをあざけるのは
さもしいことである。
それは、ひしがれた
自尊心から来るようだ。
現に僕にしても、
ひとから言われたくないゆえ、
まずまっさきに
おのれのからだへ釘をうつ。
これこそ卑怯だ。
もっと素直にならなければいけない。
ああ、謙譲に。

美しい感情を以て、人は、
悪い文学を作る。
つまり僕の、
こんなにうっとりしすぎたのも、
僕の心がそれだけ
悪魔的でないからである。

ああ、作家は、
おのれのすがたを
むき出しにしてはいけない。
それは作家の敗北である。

小説は、やはりわがままに
書かねばいけないものだ。
試験の答案とは違うのである。

老人の永い生涯に於いて、
嘘ではなかったのは、
生まれたことと、死んだことと、
二つであった。

いかに才能が豊富でも、
人間には誠実がなければ、
何事に於いても成功しない

悲しみは、金を出しても買え、
という言葉が在る。
青空は牢屋の窓から見た時に
最も美しい、とか。

芸術は、命令することが、できぬ。
芸術は、権力を得ると同時に、死滅する。

おれは、この女を愛している。
どうしていいか、わからないほど愛している。
そいつが、おれの苦悩のはじまりなんだ。
けれども、もう、いい。
おれは、愛しながら遠ざかり得る、
何かしら強さを得た。
生きて行くためには、
愛をさえ犠牲にしなければならぬ。

みれん。これは、いやらしいことだ。
世の中で、いちばんだらしないことだ。

人間はいつか必ず死ぬものです、
自分の好きな路に進んで、
努力してそうして中途でたおれたとて、
僕は本望です

あすもまた、同じ日が来るのだろう。
幸福は一生、来ないのだ。
それは、わかっている。
けれども、きっと来る、あすは来る、
と信じて寝るのがいいのでしょう。

とかく芸術家の政治談は、
怪我のもとである。

人は、あてにならない、という発見は、
青年の大人に移行する第一課である。
大人とは、裏切られた青年の姿である

青春は、友情の葛藤であります。
純粋性を友情に於いて実証しようと努め、
互いに痛み、ついには半狂乱の純粋ごっこに
落ちいる事もあります。

君は、今まで何も失敗してやしないじゃないか。
駄目だかどうだか、自分で実際やってみて
転倒して傷ついて、
それからでなければ言えない言葉だ。
何もしないさきから、
僕は駄目だときめてしまうのは、それは怠惰だ。

ただ、好きなのです。
それで、いいではありませんか。
純粋な愛情とは、そんなものです。

夫と妻は、その生涯において、
幾度も結婚をし直さなければならぬ。
お互いが、相手の真価を発見して行くためにも、
次々の危機に打ち勝って、別離せずに
結婚をし直し、進まなければならぬ。

ここに、新しい第二の結婚生活がはじまる。
曰く、相互の尊敬である。
相互の尊敬なくして、
真の結婚は成立しない。

一日一日を、
たっぷりと生きて行くより他は無い。
明日のことを思い煩わずらうな。
明日は明日みずから思い煩わん。
きょう一日を、よろこび、努め、
人には優しくして暮したい。

実行しないで、ただ、あこがれて
溜息をついているのが風流人ですか。
いやらしいものだ。

言葉というものは、
生きている事の不安から、
芽ばえて来たものじゃないですかね。

どうも、陸上の生活は騒がしい。
お互い批評が多すぎるよ。
陸上生活の会話の全部が、人の悪口か、
でなければ自分の広告だ。
うんざりするよ。

議論とは、往々にして妥協したい情熱である。

民主主義の本質は、
それは人によっていろいろに言えるだろうが、
私は、｢人間は人間に服従しない｣あるいは、
｢人間は人間を征服できない、
つまり、家来にすることが出来ない｣
それが民主主義の発祥の思想だと考えている。

世の中から、追い出されてもよし、
いのちがけで事を行うは罪なりや。
私は、自分の利益のために
書いているのではないのである。
信ぜられないだろうな。
最後に問う。
弱さ、苦悩は罪なりや。

若い者にとっては、陰の愛情よりも、
あらわれた言葉のほうが重大なのです。

苦しむものは苦しめ。
落ちるものは落ちよ。
私に関係したことではない。
それが世の中だ。

人間のプライドの究極の立脚点は、
あれにも、これにも
死ぬほど苦しんだ事があります、
と言い切れる自覚ではないか。

駄作だの
傑作だの
凡作だのというのは
後の人が各々の好みできめる事です。

天才とは、いつでも自身を
駄目だと思っている人たちである。

怒る時に怒らなければ、
人間のかいがありません。

愛することは、いのちがけだよ。
甘いとは思わない。