村上春樹の小説『ノルウェイの森』の名言です。
私のことを覚えていてほしいの。
私が存在し、こうしてあなたのとなりにいたことをずっと覚えていてくれる?
死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。
「あのね、セックス・シーンになるとね、まわりの人がみんなゴクンって唾を呑みこむ音が聞こえるの」と緑は言った。
「そのゴクンっていう音が大好きなの、私。とても可愛いくって」
どのような真理をもってしても愛する人を亡くしてしまった哀しみを癒すことはできないのだ。
どのような真理も、どのような誠実さも、どのような強さも、
どのような優しさも、その哀しみを癒すことはできないのだ。
われわれはその哀しみを哀しみ抜いて、
そこから何かを学び取ることしかできないし、
そしてその学び取った何かも次にやってくる予期せぬ哀しみに対しては何の役にも立たないのだ。