蝸牛くも『ゴブリンスレイヤー外伝：イヤーワン』の名言集

たとえ勝利したとしても、はたして世界は救われるのか──……。
──いや。神さえも骰子の出目は操れぬ。
神ならぬ身ならば尚の事。

己の意志で世に出ることを決めた若者の最初の一歩を、
どうして嘲笑うことができようか。

使いこなせ。装備しろ。
やりてぇ事があんのに、
手段を選んで何もしねぇんじゃ……生きてても、意味ねえぞ

ゴブリンを殺すなんていう事は、なんてこともない。
一匹。まだ一匹。たった一匹。
だが殺せた。

──やるべき事は単純だ。
ホブゴブリンの死体を越え、飛びつき、組み伏せ、
剣を振りかぶり、喉を狙って振り下ろす。
それだけだ。

殺せば、殺されることはない。

一匹ずつ、一匹ずつ、
その喉に短剣を突き刺し、抉り、息の根を止める。
死んでいるならそれで良い。
致命傷ならトドメを刺す。不意討ち狙いなら殺す。

初めから何もかも上手く行くわけがない。
だが、次は上手くやる。その次は、より上手く。

巣穴一つ二つで、終わりではない。
終わるわけがない。これは始まりだ。
ただ自分は一歩目を踏み出しただけだ。
──ゴブリンどもは、皆殺しだ。

──やれるかどうかではない。やるのだ。
それが現実。さもなくば死ぬ。
現実とはそれだ。

自分がいなければ等と思うのは思い上がりも良い所だ。
村が一つ滅んでも世界は回る。
人が一人死んでも世界は回る。
骰子は振られる。