『奥田亜希子』の名言│おすすめ作品ランキングと名言集

あなたといると、私はどんどん好きなものが増えて
楽しい気持ちになります。
あなたの私とは全然違うところが好きなんです。
だから私はあなたに何度だって会いたいし、
たくさんの時間を過ごしたい。

悲しさや辛さが限度を過ぎると
トラウマになるのと同じで、
誰かに対する好意も、あまりに強大になると
傷のように己に刻まれる。
消したくても消えない。

身体がある限り、人は一人ぼっちで、
つまり、寂しいのは当たり前のことなんじゃないかって思う。
でもこの当たり前さに気づくほど、
寂しさっていうのは大きくなるんだよね。

事情なんて人それぞれだから
そう言いながら、女っていうのは
自分を基準にして相手を評価する生き物なんだよ。

人は孤独にしか生きられないなどと思っていた自分は
孤独を受け止める勇気があった訳ではなく、
実は、歩み寄って拒絶されるのを
恐れていただけだったのではないか。

同じのを食べていても、
感じる味は人それぞれ違うんだよね。
本当の味ってきっと、
人間には触れないところにあるんだろうね。

彼を思うことは九九や自転車と同じだった。
特に意識をしなくても、
諳んじたり乗り回したりできるのと同じで、
頭が勝手に考えしまう。
そして、自転車に乗れないふりをするのが難しいように、
彼をなんとも思わないのは至難の業だった。

年齢を誇れるうちが子どもで、
若いと言われて苛立ちを覚え始めたら若者で、
若さを眩しく感じるようになったら大人。

みんなすぐに「見た目より若いね」と言う。
簡単に言う。挨拶くらいの軽さで言う。
わたしがよっぽどちゃんと年が取れてないみたいだ。
生きてきた年数を少なく思われるのは悲しい。
頑張りを低く見積もられたような気持ちになる。

本当に大事なことは、
世間が大切にしていることから少しずれたところにあるんだよ。

確かに私が悪いんだけどさ、でも、
恋人の関係なんて片方が終わりだと思ったら、
もうどうしようもなくない?

ネットで読んだってなに?
他人の言葉で私を予習しないで!

毎晩同じベッドで眠り、
平日の昼食以外は同じ物を食べ、
同じシャンプーで髪を洗っていても、
私と夫は別々の人間だ。
子を生したいという根源の願いには、
どうしたって他者とは融合できない悲しみを
克服したいという思いが隠れているのかもしれない。

この世には忘れたくない瞬間が
たくさんあることを教えられる。
それらを形に残すことができるから、
僕はカメラに惹かれるのかもしれない。

分かり合えないことに絶望するまで
言葉を尽くさなければならなかったのだ。