『深澤直人』の名言│おすすめ本ランキングと名言集

〝ふつう〟は日常の当たり前に
通り過ぎる出来事を
自覚したときに感じるものだ。

ふつうは特別の対極にあること。
特別は生きていて苦しい。
風当たりがつよい。
ふつうの中に隠れよう。
ふつうの中で光ろう。

私たちは長くつき合っていける名品を
暗黙のうちに探している。
生活に刺激を与えてくれるデザインを探す気持ちが薄れ、
ずっと一緒にいたいものを探そうとしている。
それはきっとふつうを極めたものに違いない。

〝ふつう〟という事は、
〝もう、これでいい〟と思える事かもしれない。

気持ちをスローにする時間を、
日々の中に見つけるといいと思う。
ちょっといい景色を見たら、
ほんの少し立ち止まる。
美しいものを見たら、
少しの間目をつぶってそれを咀嚼する。
電車で服飾センスがいい人の前に立つ。
仕事中、少しぼーっとする。
行き帰りに空や木を見上げる。

スローライフは
生活全体をゆっくりにすることではない。
何かに没頭し、ふと見上げた時に見えた
景色そのままを、きれいだな、
と感じられるようなことかな、と思う。
それが〝ふつう〟がいい
と思えることなのだ、と思う。