『佐藤究』のおすすめ本がわかる名言集(テスカトリポカなど)

チンパンジーと人間の遺伝子のちがいは、
わずか一・八パーセント程度でしかない。
自分たちとたった一・ハパーセントだけしか
変わらない生きもの。
彼らを知ることが、
人類進化の謎を解く手がかりになる。

友好度は知性に比例する。

ありとあらゆる冷静な状況判断をはぶいて、
原始的行動を脳に選ばせる緊急事態、
それが恐怖だ。

根拠。科学的見地。
どちらもそろっていない。
それを提出できなければ、
組織は沈んだ船のように動かないのもわかっている。

人類が人類であることの基盤。
科学は企業家や資産家を動かし、
はては国家そのものを動かす。
つまり歴史を動かす。
科学は未知への地図を描き、
新しい時代を作る。
新しい時代を作ることは、
力を手に入れることだ。
力こそ、すぐれた人間の欲しがるものだ。
彼らは金に糸目をつけない。

しかしその町には、
法とは別の秩序があった。
暴力と恐怖。どこにでも死体が転がっているわけではない。
それでいて町は戦場に等しかった。
いつまで待っても国連軍が
介入してこないようなタイプの戦争がつづいている。
それは麻薬戦争と呼ばれていた。

麻薬資本主義と自由市場の原理が
ウロボロスの蛇のようにからみ合い、
販路は広がり、メキシコで作られた覚醒剤は
インドネシアや日本まで運ばれていく。

麻薬ビジネスで何よりも重要なのは、
生産ではなく輸送だ。
海路は黄金の通り道になる。

新しい太陽は新しい影を作り、
新しい闇をもたらす。

一流のソムリエが
キッチンドランカーにならないように、
本物の麻薬密売人も
麻薬中毒者にはならない。