『佐藤優』の名言│おすすめ本ランキングと名言集(調べる技術 書く技術など)

では「自分の頭で考える」とは、
どういうことか。
それは「批判的思考力」をもって
物事を見ることである。
そして批判的思考力とは、
対象を理解し、自分の評価を加える能力を指す。

誰かが間違っているわけでも
正しいわけでもなく、
ただ「違う」のだと理解することだ。
ひょっとしたら自分だって、
知らないうちに人の感覚に
障ることをしているかもしれない。
要するに「お互い様」と思えばいいのである。

どこか冷めた目で
世の中を客観視し相対化することが大事です。

一つが上手くいっていなくても、
別のところで補えば
全体として何ら問題がないことのほうが多い。

日本の現状は、
「格差社会」から「貧困社会」への
過渡期にあるのだ。

資本の本質は自己増殖だ。
カネがカネを生み出していくということである。

多様な形態の雇用を導入すれば、
正社員の賃金が、
契約社員や派遣社員の水準に引き下げられるのは、
資本主義の論理からいって必然的だ。

インテリジェンスの理想的人間像は、
「ずるさを隠すことのできる程度の
　知恵のある、ずるい奴」なんです。

国家の中心になるような象徴的な場所に
卑猥な落書きを書かれるようになると、
それは国家が崩壊する危険な兆候と見るべきです。

自分の力を実際より大きく見せようと無理しない。
無理をすると、最終的に転んでしまって、
それまでの仕込みが、全部ダメになり、
人間関係も長続きしませんからね。

この世の中は、綺麗事言ったって、
すべて金と暴力によって、
成り立っています。

希望は与えられるものではなく、
自分たち自身で常に見出だしていくものなんです。

地政学とは、ある国の地理的な条件をもとに、
他国との関係性や
国際社会での行動を考える学問です。

日本列島は、ランドパワー国家である
ロシアと中国の海洋進出を阻むように浮かんでいて、
アメリカにとっては奄美大島、
沖縄、尖閣諸島まで含めて
強力な〝防波堤〟となっています。

中国は北朝鮮を、
日米同盟・米韓同盟に対する
重要なバッファゾーンと見ているのです。

プーチンは信頼する相手にしか
「お願い」はしない。
しかも、無理難題を押し通すのではなく、
あくまでも「迷惑にならなければ」
という態度で依頼する。

全員が絶対に守ることのできないようなルールをつくり、
全員を違反状態にしておけば、
あとは習近平の胸先三寸で
いつでも恣意的に逮捕し排除することができる。

トランプは、その下品さを抑圧から解き放った。
下品力を全面的に開花させることで、
人が無意識に抑え込んでいた下品さを刺激し、
結束の固い「下品な共同体」をつくることに
成功したのである。

金正恩には「求愛を恫喝で示す」という
独特な表現様式がある。
そのことを理解しておかないと、
北の独裁者に振り回され続けるだけに終わってしまう。

ヒトラーにとっての読書は
楽しみのためのものではない。
政治闘争のための武器であった。

社会が自身を喪失したとき、
社会に不安が蔓延したとき、
多様な価値観を包摂する
民主主義というシステムを
突き崩すような独裁体制が生まれる
リスクはきわめて高くなる。
スターリンという独裁者から今、
私たちが学ぶべきことは少なくない。

独裁のほうが国は安定し、
また民衆もそれを望む。
混乱した民主主義と安定した独裁を比べるならば、
安定した独裁を受け入れるというのが、
多くの中東の国の現実だ。

お金を稼ごうと頑張るのは、
豊かになりたい、幸福になりたい
という欲望や願望があると同時に、
コインの裏表の様に
「孤独に対する恐れ」や「不安」があります。

心が危ないと感じたら
とにかく「逃げる」こと。
仕事から離れて「休む」ことです。

怖いものが何もない人が
インテリジェンスをやると、
だいたい暴走して事故を起こします。

話す力をつけるには、
逆説的だが読む力をつけることだ。
それもハウツー本よりも、小説がいい。

結局、日本人は小さな嘘をよくつくから
人脈できないんですよ。
向うでは、嘘つくヤツを信用しません。

全てのビジネスパーソンにとって、
いきなり高い山に登り始めるのがいいこととは限らない。
無謀すぎる努力は、
努力にもならず疲弊や絶望を招くからだ

自分のキャパシティというのは
他人が推し量ることはできない。
自分で本当に無理だと感じたら
その場から身を引き、
「逃げる」ことも必要だ。

現実世界で生き延びるには
「勝つ」という発想から
「負けない」という発想に転換するのだ。

終わりの絵も描かずに、
いつも一生懸命だけを掲げて
正月ごとに「今年こそは」と繰り返していても
人生の「目的」や「完成」にはたどり着けない。

周りからは
「奇跡」に見えてもそうではない。
そこには見えないところでの積み重ねが必ずある。

臆病さを忘れず、
待つことができる自分をつくりあげた人間は強い。
必ず生き残ることができるのである。