『寺山修司』の名言│おすすめランキングと名言集(ポケットに名言を)

言葉を友人に持ちたいと思うことがある。
それは、旅路の途中で
じぶんがたった一人だと言うことに
気がついたときにである。

学生時代に先生が
「真実は最後の勝利者だと人は言う。
　だがそれは真実ではないのだよ」
と言ったことがある。
一体、私にとって、
真実とは何だったのだろうか?　
うそも真実、事実も真実、
そしてまたほんとも虚偽、
事実もでたらめといった時代にあって
私が真実だと思うことのできる唯一のものは、
誇りを賭けるに足る美しいものである。
美しくない真実は、
ただの「事実」にすぎないだろう。

なみだは人間の作る
いちばん小さな海です

人類が最後にかかる、
一番重い病気は
「希望」という病気である。

マッチ擦る
つかのま海に霧ふかし
身捨つるほどの祖国はありや

すべてのインテリは、
東芝扇風機のプロペラのようだ。
まわっているけど、前進しない

明日何が起こるかわかってしまったら、
明日まで生きるたのしみが
なくなってしまうことだろう。

望郷の歌をうたうことができるのは、
故郷を捨てた者だけである。

人は弱いから群れるのではない。
群れるから弱くなるのだ。

故郷というと田園を思いうかべる人がいるが、
それは想像力の貧困というものである。
故郷というのは、
実は「捨てる」行為によってたしかめられる
自分の生い立ちの思い出のようなものなのかも知れない。

一度逃げはじめたものにとっては
「逃げる」ことが生きることになり、
どんな充たされた場所や条件を与えられたとしても、
定住すること自体が桎梏であるということに気づき、
「永久逃亡」のほかに、
生きるすべがないということを悟るのである。

あらゆる思想には、
それぞれの正当性はある。

必然的な出会いなどということは
まったく信じられない。
偶然の機会が人生にも選択を迫ってくる。

人生では敗けられないが、遊びでなら敗けられる。
そして敗けを知ったものだけが
味わえる風景というものがある。

美というものは、本来、
何かを欠いたものです。
完全な合理主義からは、
美はおろかドラマも生まれてはきません。

過去の愛憎、恩怨の帳尻をあわせることばかり、
くよくよしている人間は、
現在を独立したものとして受け入れることはできない。

言葉は薬でなければならない。
さまざまの心の傷手を癒すための薬に。

「立派なことをいうが、
　あいつのしていることはいったい何だ」
などという非難で、本末を転倒してはならない。

空想とは現実を見る一つの方法論であり、
現実とは、万人の空想に支えられた楼閣である。

死をかかえこまない生に、
どんな真剣さがあるだろう。

振り向くな、振り向くな。
後には夢がない。

わたしの存在そのものが質問なのだ。
その答えを知りたくて生きてるんだ。

ほらほら、星がでている。
でているけど、屋根があるから、
ここからは見えない。
だが、見えない星も人生のうちなんだ。
見えるものばかり信じていたら、
いつかは虚無におちるだろう。

卑怯者ってのはね、
きみが何をしたか、ってことじゃなく、
きみが何を後悔してるかってことで決まるんだよ。

マッチ剃る　
つかのま海に
霧深し
身捨つるほどの
祖国はありや

悪口の中においては、
常に言われている方が主役であり、
言っている方が脇役であるという宿命がある。

大体不満屋ってのは
世の中との折り合いが悪いんじゃなくて、
自分との折り合いが悪い奴のことなんだから。

たかが言葉で作った世界を
言葉でこわすことがなぜできないのか。
引き金を引け、言葉は武器だ。

つまらない書物というのはないが、
つまらない読書というのはある。
どんな書物でも　
それを経験から知識にしてゆくのは
読者の仕事であって、
書物のせいなどではないからである。

海を知らぬ少女の前に
麦わら帽のわれは
両手を広げていたり

一つのことを信じることは、
別のことを裏切るということだ。
信じるというのは、残酷なことなのだ。

競馬が人生の縮図なのではない。
逆だ。人生が、競馬の縮図なのだ。

人生ではやり直しがきかない。
出遅れたら、追い込むしかない。

どんな鳥も想像力より高く飛べる鳥はいない。
人間に与えられた能力のなかで、
一番素晴らしいものは想像力である。

なみだは人間の作るいちばん小さな海です。

人生の暗い部分を見ない人間には、
その深さはわからない。

さよならだけが人生。
ならばまたくる春はなんだろう。

この世でいちばん遠い場所は　
自分自身のこころである。

書を捨てよ、
町へ出よう。