『角野栄子』の名言│おすすめ作品ランキングと名言集

魔女の女の子はキキという名前に決まった。
私はキキに声をかけた。
「ねえ、キキ。
あなたのほうきのはじっこに私を乗せてくれる?
そして、二人で思いっきり楽しくって
面白い世界を飛んでみましょうよ」

気持ちのいいことばというのは、
それが耳に入ってくると、
ぴっぴっぴっと身体の中を伝わっていって、
これからしようと思っていることに、
美しいリズムを与えてくれる。

本を読む子どもが少なくなったときく。
それはきっと素敵に本を読んでくれる大人が
少なくなったということかもしれない。

五歳で母をなくしていた私は、
あの過酷な戦争の中で、
物語にとてもとても慰められました。
安心を与えてもらいました。
あの厳しい時代を生きていく力を与えてもらった

人は必ず死を迎えるのだということの意味を、
母は贈りものとして残してくれた。
親を失うのは子どもにとって、
最大の不幸かもしれない。
でもそんな時でも、贈りものはある。

人は生きている間、
だれかに贈りものをしながら生きているのだと思う。
それがたとえ価値のないものであっても、
もしかしたら、世間的には拒否されるものであっても、
受ける者にとっては生きていく力になる。

言葉は意味を持って、物事を分けようとする。
今の時代は分けることに人々は忙しい。
分けて、自分の居場所を決めて、
安心を得ようとしている。