『モンテーニュ』の名言│おすすめ本ランキングと名言集(エセー)

多くの場合、教える者の権威が
学ぼうとする者の邪魔をする。

世の中には、勝利よりも
勝ちほこるにあたいする敗北がある

賢者は、生きられるだけ生きるのではなくて、
生きなければならないだけ生きる。

良書の要約というものはすべて愚劣なものだ。

われわれも、間違った原因に心を乱されているときに
正しい弁護や言訳をもってこられると、
真理と無実に対してさえ怒ることがいくらでもある。

真実でさえ、時と方法を選ばずに
もちいられてよいということはない。

自分の記憶力に十分自信がない者は
嘘つきになろうとしてはならぬ。

財産の貧乏を治すことはやさしいが、
精神の貧乏を治すことはできない。

常に勉強を続けるのは結構だが、
学校通いはいけない。
老人になってABCだなんてばかげている。

すぐれた記憶は弱い判断力と結びやすい。

知識のある人はすべてについて知識があるとは限らない。
だが、有能な人は、すべてについて有能である。
無知にかけてさえも有能である。

心は正しい目標を欠くと、
偽りの目標にはけ口を向ける。

もしも人から、
なぜ彼を愛したのかと問いつめられたら、
「それは彼であったから、それは私であったから」
と答える以外には、
何とも言いようがないように思う。

私が猫と戯れているとき、
ひょっとすると猫のほうが、
私を相手に遊んでいるのではないだろうか。

難解さは、学者が
手品師のように自分の技倆のむなしいことを
見せまいとして用いる貨幣であり、
愚かな人間どもはこれで
簡単に支払いを受けたつもりになる。

私はしばしば、臆病は残酷の母である
というのを聞いたことがある。
また、経験からも、
意地悪くむごたらしい苛酷な心には普通、
女々しい惰弱が伴うことを知った。

恋愛で第一に大事なことは何かと聞かれたら、
私は、好機をとらえることと答えるだろう。
第二も同じ、第三もやはりそれだ。

老年はわれわれの顔よりも心に多くの皺を刻む。

無知を治そうと思うなら、
無知を告白しなければならない。