『楠木建』の名言│おすすめ本ランキングと名言集

何もやりたいことが思いつかない時や、
物事がうまくいかない時、
うどん食って布団かぶって寝られるか。
次の日起きて普通に淡々とやっていけるかどうか。
これがわりと大切な人間の資質だと思っている。

身の回りのことがすべて自分の思い通りになるものだ
という前提で生きている人を〝子ども〟と言う。
物事は自分の思い通りになるべき。
思い通りにならないことは〝問題〟であり、間違っている。
これが子どもの世界認識。
一方の大人は、基本的に世の中のすべては
自分の思い通りにならないという前提を持っている。

次にあげる三つが意図的であるかそうでないかにかかわらず、その組み合わせで人生は大方決まる。
その三つとは、
優先事項の決定、
資源配分の決定、
実際の行動。

趣味は自分に向けて自分のためにやることです。
自分が楽しければそれでいい。
これに対して、仕事は
自分以外の誰かのためにやることです。

お客の立場で、
頼りになる
安心して任せられる
この人ならなんとかしてくれる、
もっと言えばこの人じゃないとダメだ、
そう思わせる人が仕事ができる人。

平均点にお金を払う人はいない。
労働市場でお金が支払われるのは突出した強みに対して。

スキルのある人は掃いて捨てるほどいます。
あれができる、これができる
と言っているうちは、まだまだなんですよ。
極論すればマイナスがないだけでゼロに等しい。
そのゼロの状態からプラスを作っていくというのが、
その人のセンスに強くかかっている。

全方位的にセンスがある人というのはいない。
本当にセンスがある人は、
自分のセンスの土俵がよくわかっている。
これが自分の仕事なのか、そうじゃないのか
という直感的な見極めが実にうまい。

将来はしょせん不確実だけれども、
われわれはこの道筋で進んでいこうという明確な意志、
これが戦略ストーリーです。

戦略は常に未来にかかわっています。
だから、戦略には数字よりも筋が求められるのです。

明確なポジショニングによる違いを構築するためには、
「何をやるか」よりも、
「何をやらないか」を決めることがずっと大切です。

ストーリーとしての競争戦略は、流れを持った動画です。
しかし、いきなり複雑な動画を始めから終わりまで
その細部までいちどきに構想できる
というものでもありません。
思考の順番、つまり「終わりから考える」ことが大切です。

コンセプトは顧客に対する提供価値の本質を
一言で凝縮的に表現した言葉です。
われわれは本当のところ誰に何を売っているのか、
どのような顧客がなぜどういうふうに喜ぶのか、
要するにわれわれは何のために事業をしているのか、
こうしたイメージが鮮明に浮かび上がってくる
言葉でなくてはなりません。

「すべてはコンセプトから」ということは、裏を返せば、
「すべてはコンセプトのために」ということでもあります。

大切なことは、失敗を避けることではなく、
「早く」「小さく」「はっきり」失敗することです。