『柚木麻子』の名言│おすすめ作品ランキングと名言集(3時のアッコちゃんなど)

いいと思いますよ。
大人が児童書読んだって。
面白いものは、いくつで読んでも面白いでしょ。

二十四歳にもなって甘えんじゃないの。
今いる場所でちゃんとやれない人間が、
私の役に立とうなんて百年早いのよ。

お前ってNOが言えないっていうより、
YESしか言えないんじゃないの?

あなた、いつもニコニコ優等生過ぎるのよ。
だから、なめられるの。
たまには不機嫌そうな顔もして、
周りにも気を使わせてやったほうがいいのよ。

女の子同士って時々険悪になるものね。
そういう時は、
みんなの話の流れに合わせるんじゃなく、
自分から話題をふればいいのよ。

こちらから提供できるネタが多ければ多いほど、
人間関係って楽になるわよ。
ささいな、くだらないことでも構わないから。

気配りや優しさが女性陣に求められていることは
よくわかっているが、
おかしくもないのに笑うたびに
心がすり減っていく気がする。

母もよく、同じようなことを言ってたわ。
お前は可愛げがないから苦労するぞ、ってね。
でも、仕方ない。それが私だもの。

一人で食事をするより、
誰かと一緒に食べた方が長生きするのよ。
誰かと一緒に食事する時って、
品数が増えることが多いし、
温かい汁物も一緒にとるようになるじゃない。
だから、消化が良くなるの。

食べることは生きること……。
一杯の温かい飲み物が人と人の心を繋ぐんですねえ。

話し合いは
何時間もだらだらやるより、
短期決戦を数回重ねた方が
効果があるのよ。

交渉のコツはね、
相手が求めるものを
察する能力よ。
それを根気よく
一緒になって探ることよ。

人を信じることで、
案外あっさり世界は開けるものよ。

ゆっくりながら、
積み上げてきたものは
ちゃんとある。
それなのに、
仲間と比べると自分だけが、
なんの成長も挑戦も
していない気になり、
焦ってしまうのだ。

この事件がこうも注目されるのは、
大勢の男達を手玉にとり、
法廷でも女王様然としていた梶井が、
決して若くも美しくもなかったためだ。

進化ってなにか
とてもいいことのように言われているけど、
その環境にたまたま
対応できたものだけが生き延びて、
他種が死んでいくってだけのことなんだよ。

誰かを欲情させるのは、すごく楽しい。
それが男であれ、女であれ。

プロを求める男と、
人生を共にする相棒を求める女。
両者の溝の深さになんだか
気が遠くなっていくようだ。

どうせお金を払うのなら、
体験をわかち合える相手と向き合いたい。
それが叶わなければ、
いっそ一人で構わない。

愛されるってなんなのだろう。
必要と思ってもらえることだろうか。
ならば、人の役に立つ私が
どうしてこんなにぽっかりと惨めなのだろう。

難しいよね、夫婦って。
大切に労わりあうほど、
エロいところからは遠ざかる気がする。

あのなあ、セックスしないから
人として落第だなんて思うのは間違ってるよ。
人間そのうち性欲もなくなるんだぞ!
そんなことにわずらわされて大事なもの見失うなよ。

そんな奴やめちゃいなよ。
駅で終わるような恋は、
大抵どちらかの一方通行の片思いなんだから。

夫は私を大切にしてくれる。
でも、もう女じゃなくて家族なんですよ。
あなたにはまだたくさんの出会いがあるけど
私は手持ちのカードだけで幸せになる以外、
方法がないんですよ。

よく、見ておけ、若者よ。これが夫婦だ。
綺麗事だけではなすまない、
白でも黒でも割り切れないのが夫婦なんだ。
きっといつか君もそれを知るだろう。

フツーの夫婦ってもっと退屈で事務的で
殺伐としているもんだよ?
よそで恋やセックスして、
定期的に息抜きしないと
幸せな家庭生活を維持するのはキツイって。
夫婦って死ぬまで夫婦でいなきゃいけないんだもん。

大阪は炭水化物の街だ。
この地に来ると、糖質オフなんて
人間の尊厳を奪う最悪の提言に思えてくる。

タイトルは母の口癖だ。
何も手につかない時はお湯を沸かせ、
そうすればお茶を飲むなり、
野菜を茹でて一品つくるなり、
最低でも部屋を加湿できる、
いわば停滞を脱するとっかかりを
最もハードルの低いところでつかめ、
という家訓のようなもの。

めちゃくちゃ遊ぶ、めちゃくちゃ働く、
めちゃくちゃ寝る、ならうまくできる。
でも、適度に遊ぶ、働く、寝る、ができない。
そろそろ、体力的に無理が利かなくなっているのだから、
中庸を覚えるべきなのに。

この一年間、少しでも楽しくするために、
私の脳は常にフル稼働だったのではないか。
何かしらの思い出が作れないか、とそればかり考えていた。
家から出られない時間を無駄にしないために
成長や発見をしたいという必要以上のイキりもあった。

楽しむことを忘れたくない。
迷惑をかけたいわけでもない。
でも、社会への疑問や怒りもなかったことにもしたくない。
とっても難しいバランスで時々投げ出したくもなる。

そもそも、仕事をしたり、
家事をするだけで我々はもう十分よくやっているのである。
その上、心の平穏までキープして、
いつも笑顔でいろなんて、難易度が高すぎるのだ!

生まれた場所で生きて行くのなんてごめんだと思っている。
実亜子はあのきらきらした海のもっともっと遠くへいきたい。
たくさんの人にすごいね、と言ってもらいたい。

真央さんを見てると、自分が恥ずかしくなるのよ。
恵まれているのに気がつかず、
世間知らずで、なにも学ばず、
何ひとつ成し遂げられないまま、
こんな年齢になってしまったの。

優しいというより、
全員満たされているんじゃないの?
生活やお金で苦労してないから。
自分とは完全に違う人がいて、
わかりあえないとしても、
何かが奪われる不安がない。別
に心をかき乱されないんじゃないのかな。

あの頃はね、
このバーに素敵な大人がたくさんいて、
その人たちの振る舞いをこっそり盗み見たり
会話に聞き耳をたてたりするのがとても楽しかったのよ。
でも、今は私たちがその大人なのよね。

知性がない人たちって
ささいなことでも盛り上がれるから
おめでたいわよね。
ばかばかしくて相手にする気にもなれないわ。

なりふり構わず誰かをつなぎとめようとすると、
心は寂しいままだよ。
相手はあんたじゃないんだからね。
あんたは世界に一人のあんたなんだよ。

そうだよ。全部ダメってわけじゃないんだよ。なにごとも。

才能がないわけじゃない。
どちらかというと、
人の意見だとか読者のことは気にせずに、
たくさん書いて上手くなっていくタイプだな。
書かなきゃ先に進めないよ。
クヨクヨしないでどんどんやりなよ。
やりたいようにさ。

胸が張り裂けるほど辛かったこと、
悲しかったこと、惨めだったこと、
そういう経験がいい作品を生むんですよ。

SNSが人々の心を荒廃させたとかいうけど、
そんなことないね。悪い面もあるけど、
SNSのおかげで救われてることって
絶対いっぱいあるからね。

好きなことをするのはとても楽しいよね。
いいじゃない。
君が楽しいと感じるなら、なにしたって。
どう思われたとしても、
それはその人の問題であって、
君の抱えるべき問題じゃないんじゃない?

この人、生きることが
ほんとうに好きだったんだな。
何かを成すということじゃなく、
ただ生きて、何かを見て、
感じることをほんとうに愛していたんだな。

なにが言いたいかっていうと、
せっかく出会った友達なんだから、
できるだけのことをした方がいいし、
生きてるうちはできるだけ
会っておいた方がいいってこと。

そもそも、
もろくない人間関係なんて
この世界にあんのかよ。
女と女も、男と女も、男と男も
みんなおんなじだろうが。
どんな関係も形を変えたり、
嫌ったり嫌われたり、
距離を測ったり、手入れしながら、
辛抱強く続けていくしかねえんだよ。
たかが関係一つ手に入れただけで
腹一杯になれるもんか。
なんもしないですべてが
満たされたり承認されて、
問題全部解決するわけないだろうが。

奇跡的なバランスで
人に不快感を
抱かせないキャラクターであれ、
ほんのちょっとした
タイミングのずれによって
友達が作られないことは
あるのではないか。
女友達がいないことは、そこまで
恥ずべき欠陥ではないのではないか。
そもそも欠陥なのではなく、
人間関係のバリエーションの
一つなのではないか。

人生には、
待つということがよくあるものです。
自分の希望どおりに
まっしぐらに進める人は
もちろんしあわせだと思いますが、
たとえ希望どおりに進めなくても、
自分にあたえられた環境のなかで
せいいっぱい努力すれば、
道はおのずからひらかれるものです。
こういう人たちは、
順調なコースにのった人たちよりも、
人間としての厚みも幅もあるように、
わたしには思えるのです。

誰かと仲良くすることは、
誰かを激しく傷つけることなのだ。

海とか運河を見つめていると、
時間を忘れるじゃないですか。
水が喧騒を吸い取ってしまう。
きっと、みんな、
時間を止めたいんですよ。
あまりにも騒々しい世の中だから。
お金でなんでも買えるけど、
時間だけは買えないじゃないですか。

素材には
それぞれ合った調理法があること、
旬を逃さないこと、
食事を美味しくするにはまず
会話が大切なこと。

僕らはね、あの店で
時間を食べているんだよ。
江戸から伝統が受け継がれてきた時間、
職人が技術を
身につけるまでにかかった時間、
魚が水揚げされて
市場に出るまでの時間、
仕込みにかける時間。
そういうものが、
ひとつの握りに全部集約されている。
僕らはその時間に敬意を払って、
こちらの時間を差し出しているんだよ。