『原田ひ香』の名言│おすすめ作品ランキングと名言集

人は三千円の使い方で人生が決まるよ。
三千円くらいの少額のお金で買うもの、選ぶもの、
三千円ですることが結局、
人生を形作っていく、ということ。

おこづかいくらいは自分で稼ぐ。
夫の給料から出すことがいけない
と思っているわけではない。
自分で稼いだ方が
好きなように使えるし楽しいからだ。

お金や節約は、人が幸せになるためのもの。
それが目的になったらいけない。

財布の中身はあなたの頭の中身です。
財布が整頓されているということは、
あなたの頭もいつもクレバーで
澄み切っているということなのです

一説には、年収は財布の二百倍って言いますよね。
ご存知ないですか。
財布の値段の二百倍の年収になれるって

もうたくさんだ、と思った。
自分はもう、この男に人生を左右されたりしない。
いや、この男に限らず、
誰かに人生を左右されたりしない

友達って、結局、その時々で
ふさわしいものができるんだと思う。自然とね。
数ヶ月前にぴったり合っていると思ってた人が、
今日は合わなくなっているなんて普通。
僕はどんどんフォロー相手も変えていく。
服を着替えるようにね

ブランドものの長財布にこだわるとか、
運に左右されるとか、
そういう場所にいたくなくて、
自分の人生は自分で動かしたくて、
これまで頑張ってきたのではないか

私はもう、あの財布はいらない。
だけど、あの財布が必要だった、
弱かった自分のことも否定しない。
あのときがあったから、
今こうしていられる

一人で家に帰るのがつらいから昼間に酒を飲んでいた。
けれど、それさえもできなくなることもあることを知った。
お酒を飲むっていうのも体力や気力がいるもんなんだな。

昔からおばあちゃんは
『七度探して、人を疑え』とよく言っていた。
無くしものをしたとき、
何度も探してから盗まれたかもしれないと疑え
ということだけど、人間関係もそうだ。
人を疑うのは最後の最後にしろって教えてくれた。

誰かが歩けば、道の小さな石ころが動く。
空気も揺れる。
どんなことでも、
何も変わらないってことはないのよ。

みのりはわかった。
自分は腹を空かしている人間を邪険にできないのだと。
彼らに冷たくしたり、拒否したりすることは
絶対にできないのだと。
それが自分の弱点なのだと

女の子がいるって聞いて、デザートを作るなんて、
女は甘い物好きっていう、もしかしたら、
思い込みや差別かもしれないけど。
でも、相手を喜ばしたかっただけ。

あんたは鯛だ。
頭からしっぽまで、何をしても食べられる鯛だ。
たぶん、どこに行っても成功するし、
どこの会社でもやっていける。
いや、人間にはね、そういう日の下に生まれた人が時々いる。
明るくて恵まれていて、
それに自分で気づいていないような人。

何か知っているなら、
誰かに話しておいた方がいい。
秘密にしているとつらくなるし、
今後何かがあった時の保険にもなるからね。

自分たちを過大評価するのもいけないけど、
過少評価しすぎるのも悪いことだと思う。
僕らは大した才能はないかもしれないが、
それでもがんばってやってきたよ。

あんたっていろんなことを始める前に諦めてるよね。
どうせダメだからって。だけど、本当のところ、
やったことなんてあんまりないんだろ。

だけど、人は意外と学歴なんかよりも、
育ちが悪いということに
残酷なまでに冷酷なジャッジを下すのだ。

家族や親戚にだまされたり、盗られたり、
ひどいことされるのは、他人にされるよりつらい。
逃げ場がないからね。

あんたは知らないんだ。
金融の知識もないし、不動産の知識も、普通の法律も知らない。
そして、家族に抵抗してもいい時があることも知らない。
だから、しかたなかったんだよね。

あの女がすることは筒抜けだよ。
悪い人間ではないけど、ちょっと抜けてるからね。
育ちのいい人間っていうのはそういうもんなんだよ。
人の悪意を想像しない。

濡れ手で粟で稼げる、
錬金術みたいなのを期待してるならダメだよ。
死ぬほど他の人より働いて、
ほんのぽっちり、人より生活をする。
老後はお金に困らない。
そのくらいのものだと考えていた方がいい。

あたしは決してあんたにいじわるで言ってるんじゃない。
人には生まれ持った分というものがある。
それ以上のことをしても成功できない。

クレジットカードなんていうのはね、
利用してやるためにあるんだ。
こちらは何も与えずに、
向こうを利用するんだって覚えておきなさい。
カードは使っても使われないように。

私はブロイラーのような女かもしれないわ。
普通の人間なの。どこにでも、そこらにいる。

噛んでいくと自分の中もどんどん透明になって、
すべてがなくなって、気がつくと
口の中の米とただ体だけになって、
宇宙に放り出されるような。
自分自身がニュートラルになるような。
そんな味。

このなんでも受け入れてくれる感じ。
強く否定せず、柔らかく流してくれる感じ。
これがスナックの良さなんだな。きっと。

さまざまな女を見てきて、夜月は思う。
女の幸せは容姿も身丈も性格も
頭脳も性の嗜好も関係ない。
ただ、運なのだと。
本人にはどうしようもない運なのだと。

サラリーマンって大変なのよ。
ひと月に一度しかお金が入ってこないの。
それ使っちゃったら、
もう二度とお金が入ってこないの、
次の月まで。
びっくりしちゃった。

男女はほんの一瞬で変化し、
すべてがひっくりかえるほどの
成長や後退を見せることがある。

男なんて単純だからさ、
ずっと食べなれたものが最高だと思っちゃうんだよ。
おふくろの味みたいなものでさ。

大学なんて、図書館が充実していれば、
半分くらいは自分で勉強できる。
要は、学生時代にどれだけ本を読むかってこと。

とにかく、なんでもお見通しだと
思っているようなんだが、あいつはたぶん、
世界の1パーセントのこともわかっちゃいない。
だけど、それを言っても、
信じやしないんだから。
むなしいし、なんだか、悲しい。

だから嫌なんですよ。
読書家の人に本の話するの。
文芸とか研究書以外の本を読むやつは
資本主義に魂を売ったダメ人間、
邪道だと思ってる。

あんまり声をかけるなよ。
古本屋の客なんてもんは皆、
そっとしておいて欲しいもんなんだから。

人は皆、本を欲していないかもしれない。
でも物語は失われない。
人には物語というものが必要です。
生きていくために。

その人の読んでいる本について話せばどういう人かなんてわかる。
あとはその人の本棚を見ることね。
本棚にはその人の願望が詰まっている。
どんな人間になりたいか、ということがそこでわかる。

好きなことと仕事が一致しなくてもいいんだとお母さんは思うよ。
例えば、公務員をしながら
好きな本を読むのだって立派な人生だよ。

高校生くらいの時に、一度読んだはずなんだけど、
その時は特になんとも思わず、忘れちゃってた。
たぶん、あの時はまだわかってなくて、
わびしい女の話ばっかりだなあ、いやだなあ、
なんて思ってたんだけど、
今読むと染みるよね。

こういう気持ちってわかるなあ、
って思う話がいっぱいある。
昔はちょっと恥ずかしかったんだよね。
これ読むと、自分の恥ずかしいところを
むき出しにされるような気がして

蔵書というのは究極の個人情報です。

僕らの図書館のいいところはさ、
考える時間がたくさんあることだよ。
給料も安いし、待遇もまあまあだし、
仕事もちょっと退屈なこともあるけどさ。
考える時間だけはたくさんある。
そんな気、しない?