太宰治『斜陽』が読みたくなる名言12選「人間は恋と革命のために」

破壊思想。
破壊は、哀れで悲しくて、
そうして美しいものだ。

はばむ道徳を、押しのけられませんか?

戦闘、開始。
もし、私が恋ゆえに、
イエスのこの教えをそっくりそのまま
必ず守ることを誓ったら、
イエスさまはお叱しかりになるかしら。
なぜ、「恋」がわるくて、
「愛」がいいのか、私にはわからない。
同じもののような気がしてならない。

人間は恋と革命のために生まれて来たのだ。

いまの世の中で、
一ばん美しいのは犠牲者です。

もう一度お逢いして、その時、
いやならハッキリ言って下さい。
私のこの胸の炎は、
あなたが点火したのですから、
あなたが消して行って下さい。
私ひとりの力では、
とても消す事が出来ないのです。

幸福感というものは、
悲哀の川の底に沈んで、
幽かに光っている
砂金のようなものではないだろうか。

人間は嘘をつく時には、必ず、
まじめな顔をしているものである

人間は、みな、同じものだ。
なんという卑屈な言葉であろう。
人をいやしめると同時に、
みずからをもいやしめ、
何のプライドも無く、
あらゆる努力を放棄せしめるような言葉。

革命も恋も、実はこの世で最もよくて、
おいしい事で、あまりいい事だから、
おとなのひとたちは意地わるく
私たちに青い葡萄だと嘘ついて
教えていたのに違いないと思うようになったのだ。
私は確信したい。
人間は恋と革命のために生れて来たのだ。

人間は、みな、同じものだ。
これは、いったい、思想でしょうか。
僕はこの不思議な言葉を発明したひとは、
宗教家でも哲学者でも
芸術家でも無いように思います。

僕は自分がなぜ生きていなければならないのか、
それが全然わからないのです。
生きていたい人だけは、生きるがよい。
人間には生きる権利があると同様に、
死ぬる権利もある筈です。