ケヴィン・ウィルソン『リリアンと燃える双子の終わらない夏』が読みたくなる名言

以前、母さんが言っていたことを思い出した。
母親業というのは後悔することと、
ときどきその後悔を忘れてしまうことでできあがっている、
と言っていたことを。

ママはあたしたちのこと、
学校には通わせなかったよ。
学校は臆病者たちが行くとこだって言って。
学校というのは創造力のない人たちのためにあるんだって。

人間っていうのはね、
自分のこと以外はなんも気にしない生き物なんだよ。
まわりのことなんて見てないの。
おもしろいことがあっても、
気づきもしないの。
自分のことにしか関心がないもんなの。

ここに閉じ込めようとすればするほど、
あの子たちは自分たちのことを
怪物だと思うようになるんだよ。
だから世間の眼から隠しておこうとしてるんだ、って。

わたしにもいちおう良心ってものはあるのよ。
気を咎めることだってあるの。
普通の人に比べると時間はかかるかもしれないけど、
申し訳ないなって気持ちにもなるのよ。

じいじが言ってたよ、
政治っていうのはお金をあっちに動かしたり、
こっちに動かしたりしながら、
その一部がまちがいなく
自分の手元に残るようにすることだって。

あなたのこと、批判できる人なんていると思う?
子供をただの一か所も歪めたり、損なったり、
だめにしたりしないで、
ノーミスで育てあげた親なんていると思う?
そういう人、一人でも思いついたら言ってみて。