『ジュンパ・ラヒリ』の名言│おすすめ作品ランキングと名言集

外国語を習得するのは、
新しい国で新しい人たちに溶け込むために
必要不可欠な手段だ。
つながることを可能にしてくれる。
言葉なしでは、正当で尊重されている存在だと感じることはできない。
声も力もないままだ。

一つの言語を覚え、
それと結ばれていると感じるためには、
どんなに幼稚でも不完全でもいいから、
とにかく会話をする必要がある。

イタリア語はいまだに閉ざされた扉のようだ。
わたしは入口にいて、中は見えるのだけれど、
扉は開かない。

ていねいにゆっくりと、苦労しながら読む。
どのページもうっすらと靄がかかっているように感じる。
障害はわたしの意欲をかき立てる。
新しい構文がどれも奇跡のように、
知らない言葉がどれも宝石のように感じられる。

知らない単語は、
この世界にわたしの知らないことが
たくさんあることを思い出させてくれる。

屈辱を味わいはしたが、わたし書きつづける。
多くのまちがいや粗さの下に
貴重なものが埋もれているのだから。

不完全という感覚がわたしの人生を象徴しているのだから、
私は不完全と一心同体なのだ。
いつも自分が欠点のある人間だと感じていたから、
常に自分を高め、改めようと努めている。

ほかの言語で読むのは成長、
可能性の状態が永遠につづくことを意味する。
見習いとしてのわたしの仕事は決して終わらないだろう。